マーケティングという言葉
あなたは、「マーケティング」という言葉が、
いつ生まれたがご存知でしょうか?
普段何気なく使っている言葉も、
実は意外な歴史があることが多々あります。
今回は、
マーケティングという概念が生まれた歴史について簡単にご紹介します。
マーケティング(Marketing)という言葉が初めて使われたのは、
1902年、今から100年ほど前
になります。
アメリカのミシガン大学で発行された論文で使われました。
それまでは、
トレード(Trade)やコマース(Commerce)
という言葉が使われていました。
100年以上前の当時は、当然ですが現代ほどモノがありません。
モノがない時代は、商品を作れば売れました。
貿易で商品を仕入れれば、商売すれば儲かったからです。
つまり、「需要>供給」の状態でした。
しかし、経済が発展し、モノが豊かになるにつれ、
競争が激しくなりました。
これにより、「需要<供給」の状態が発生します。
ここで、市場のメカニズムを分析し、戦略を考える必要性が出てきたのです。
供給過多のとき、必要に迫られて編み出されたもの、
それがマーケティングになります。
日本におけるマーケティング
戦後日本の状況はどうだったのか。
敗戦した日本は、モノが圧倒的に不足していました。
だから、とにかくがむしゃらに作れば何でも売れました。
いわゆる、高度経済成長期です。
こうして、「良い物を作れば売れる」という価値観の時代が長く続きます。
しかし、バブル崩壊後、日本経済は低迷します。
「失われた20年」の到来です。
なぜ、日本経済はこれほどまでに低迷したのでしょうか。
多くの議論がありますが、
原因の一つとしてよく言われることに、
既存の価値観「良いモノを作れば売れる」価値観を捨てることができなかったこと
が挙げられます。
従来の手法の再現性が通用しない。
過去の成功体験がしがらみとなってしまう。
成功は人を盲目にします。
成功体験を捨てることは容易ではありません。
名だたる家電メーカーは、
スペック勝負、価格勝負での販売を続け、
マーケティングを活用できていなかったと言われます。
マーケティング後進国日本
もし、日本の企業がマーケティングの重要性にいち早く気づけていれば、
経済状況は変わっていたかもしれません。
一方戦勝国アメリカは、戦争による本土の打撃も少なく、
さらに日本の急成長もあいまって、モノ溢れに一足先に直面しました。
モノの溢れた先進国で生き残るためには、マーケティング思考が不可欠です。
このような背景から、現在もアメリカはマーケティングの世界を先導しています。
日本はマーケティングへの意識がまだまだ低いという事実を認識する必要があります。
今後、具体的にマーケティングとはどういうものなのか、ご紹介していきたいと思います。