IT基礎知識|暗号について

暗号と人類史

セキュリティではおなじみ、暗号についてご紹介します。

暗号は、主に軍事目的で古来使われてきた、
人類普遍の文明です。

たとえば、カエサルの「シーザー暗号」、
上杉謙信の軍師、宇佐美定行が考案した「上杉暗号」、
第二次世界大戦時のアラン・チューリングによる「エニグマ」解読など、
どこかで耳にする機会は多いと思います。

そして、もちろんインターネット・通信の世界で「暗号」は最重要項目の一つです。

今回は、時空を超え、人類史とともに歩んできた「暗号」の種類についてご紹介します。

古典暗号と現代暗号

インターネットなどのネットワーク通信を行う上で、
暗号化の知識は必須です。

盗聴や改ざんに備えたセキュリティ対策をする上で、
どのような暗号化をするか。
これはリテラシーとして把握しておく必要があります。

暗号には、大きく2種類あります。
それは、「古典暗号」と「現代暗号」です。

古典暗号には、別の文字を割り当てる「換字式暗号」や、
文字を並び替える「転置式暗号」などがあります。

現代暗号には、「共通鍵暗号」「公開鍵暗号」「ハッシュ暗号」があります。
そして、現在使われる暗号とは、この3つの現代暗号になります。

現代暗号の種類

現代暗号には、「共通鍵暗号」「公開鍵暗号」「ハッシュ」がありますが、
それぞれおよそどのようなものか、簡単に解説します。

まず前提から。

暗号化されていないメッセージ、これを「平文(ひらぶん)」と呼びます。
これを何らかの異なる文字に変換する操作、これが「暗号化」です。
暗号化されたメッセージは、「暗号文」として受け渡され、
受信者はこの暗号文を「復号」してメッセージを解読します。

「共通鍵暗号」では、
暗号化と復号の操作に同じ鍵を使います。

「公開鍵暗号」では、
暗号化と復号の操作に別々の鍵を使います。

「ハッシュ暗号」では、
複合して元のメッセージを読み取ることを目的としないため、
暗号化のみの操作となります。
データが壊れていないかどうかのチェックなどに使われ、
平文が1文字変わるだけで暗号文が大きく変わる特徴があります。

各暗号方式の説明は後に譲りますが、
今回は、暗号の種類についてご紹介しました。