インターネット黎明期
20年ほど前、Windows95の登場を皮切りにインターネットが一般に広まり、
中間業者の中抜きをなくしていくモデルが勃興しました。
典型例が、マッチングサイトです。
従来は、中間業者のネットワークなくして流通が出来なかった商品・製品が、
マッチングサイトという形を持たない情報媒体を介すことで、
エンドとエンドを繋ぐことが可能になりました。
こうしたモデルは、ITバブル期に乱立したと言われています。
しかし、現在と比較すると、昔はエンド自身の発信能力はほとんどありませんでした。
一部の気鋭の企業がHPをしっかり作って、自社情報を載せブログを書くくらいでした。
しかし、現在は違います。
それは、スマホというデバイスの登場、SNSというサービス形態の登場により、
個人対個人の繋がりが非常に簡単になっています。
コンテンツ発信の時代
手元に皆がスマホを持っている現代は、
10年前とは比べ物にならないほど発信能力が高まっています。
SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)です。
Twitter、Facebook、Instagram等々、
無料で誰でも気軽に発信できた時代がかつてあったでしょうか?
情報発信は楽勝なのです。
個人の世界がこれほどまでに劇的に変容しているのですから、
法人の世界が変化できないわけがありません。
多くは、慣習や既存の手法のしがらみにとらわれ、
実は発信可能な機器やノウハウは手元にあるのに、
使っていないというのが現実ではないでしょうか?
情報発信が価値を持つ時代に
当然ですが、法人とは個人の集まりです。
個人のレベルで発信能力が高まった現代において、
上位互換たる「法人の発信能力」が高まらないはずがありません。
SNSの登場、より簡単に発信できる技術革新のおかげで、
昔は素性の知らないエンド同士がつながっていたものが、
ますますモニターの向こう側の「人となり」が分かるようになっています。
たとえば、Uberなどのタクシーアプリも、
運転手の評価と、利用者の評価どちらにもレビュー制度があります。
双方の素性を明かしあっているからこそ、
安心して配車マッチングができているわけです。
個々人の「人となり」を知るということは、
信頼・信用そのものであり、経済取引を行う根幹は信頼・信用になります。
会社も「法人」という「人」です。
つまり、ビジネスをする上できちんと自社がいかなるものであるかを明かすこと、
これがマーケティングでもブランディングでも非常に重要です。
個人情報、プライバシーという問題があります。
おそらく、それがネックとなり「晒す」決断ができないものと思います。
是非、『シチズンフォー スノーデンの暴露』という映画を見て下さい。
数年前世界を騒がせた、エドワード・スノーデンの実録ドキュメンタリー映画です。
その映画の中でも言及されているのですが、
スマホやPCはもちろん、あらゆる電子機器を持っている時点で、
我々のプライバシーは余裕で侵害されています。
かのマイクロソフトは、NSAに協力するために敢えてプログラムに穴を開けていますし、
Apple、Facebook、Googleなど、名だたる大企業が既に個人情報を集積しています。
そして、もちろんテロ対策などを名目に、国家権力に情報を流しています。
だからこそ、いい意味で諦める。
バンバン発信してしまう。
真っ当なことをやっているのだから、隠す必要もない。
こう考えてみるのはいかがでしょうか?